トルコで強力な大統領制始動へ エルドアン氏9日宣誓

トルコで強力な大統領制始動へ エルドアン氏9日宣誓
 7月4日、先月トルコ大統領選で再選を果たしたタイイップ・エルドアン氏(写真)は、来週9日に議会で宣誓して新たな5年の任期が始まる。写真は宣誓後には大統領官邸で就任式典が開かれる予定だ。イスタンブールで6月撮影。提供写真(2018年 ロイター Kayhan Ozer/Presidential Palace/Handout via REUTERS)
[イスタンブール 4日 ロイター] - 6月24日のトルコ大統領選で再選を果たしたタイイップ・エルドアン氏は、来週9日に議会で宣誓して新たな5年の任期が始まる。宣誓後には大統領官邸で就任式典が開かれる予定だ。
これに伴って同国は長らく続いた議院内閣制から、強力な権限が付与される大統領制に正式に移行することになる。大統領に権限を集中する制度の導入は、昨年の国民投票において僅差ながらも賛成多数で承認された。
新制度では首相ポストが廃止され、大統領自ら内閣を組織して閣議を主宰するとともに、省庁の改廃や統制、公務員の任免を議会の承認なしで行える。4日付官報は、こうした一連の制度変更に関連する法律改正を定めた政令を掲載した。
トルコでは2016年7月のクーデター未遂事件後に非常事態宣言が発令されて以降、議会を経由せず政令を通じて重要決定が行われてきた。エルドアン氏は今回の選挙後に非常事態宣言を撤廃すると約束している。
エルドアン氏は、宣誓後に新内閣の陣容を発表する見通し。複数の関係者の話では、同氏は自身が率いる公正発展党(AKP)支持を打ち出した民族主義者行動党(MHP)に閣僚ポストを提供する可能性がある。

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