テスラ、年内に追加資金調達は不要 モデル3生産良好 

テスラ、年内に追加資金調達は不要 モデル3生産良好 
4月3日、米電気自動車メーカー大手テスラは、年内に追加的な資金調達は必要とならないことを明らかにした。写真はテスラのモデル3。米カリフォルニア州ホーソーンで2016年3月撮影(2018年 ロイター/Joe White)
[3日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー大手テスラは3日、年内に追加的な資金調達は必要とならないことを明らかにした。また、注目されている量産タイプの新型セダン「モデル3」生産台数について、過去7日間(訂正)の生産が2020台になったことを明らかにした。
発表を受け、テスラの株価は一時7%近く上昇し、前週に記録した下落分の約3分の1を取り戻した。テスラ株は「モデルX」に絡む死亡事故や社債格下げなどが重しとなり、過去7営業日に約20%急落していた。
テスラは、過去7日間(訂正)のモデル3生産台数が2020台になったことを明らかにしたうえで、生産台数は翌週も2000台となり、第2・四半期には急速に拡大すると確約した。
「週間生産台数約5000台とする今後約3カ月の目標は堅持し、量産かつ良好な水準の粗利益率、プラスの営業キャッシュフローという念願の状況を実現できるよう、第3・四半期に向けた基盤を整える」と強調。そのうえで「今年は標準的な信用枠以外に、株式や社債による資金調達は必要ではない」と言明した。
ジェフェリーズのアナリストは、モデル3生産拡大に向けた原資として、テスラが25億ー30億ドル相当の新株発行が必要になるとの試算を示していた。また、複数の証券会社はジェフェリーズの試算を超える資金が必要になると予想していた。
モデル3の週間生産台数はようやく2000台を突破したものの、当初の目標である3月末時点で週間2500台は未達に終わり、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の確約には懐疑的な見方も広がる。
ただ、昨年末最終週の生産台数である793台からは大幅増となっていることは評価されており、アーガス・リサーチのウィリアム・セレスキー氏は「目標や生産成績面で、テスラは苦境を脱しつつあるようにみえる」と指摘した。

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