経産相、東レ品質改ざん発表遅れに不快感 「速やかに公表を」
[東京 29日 ロイター] - 世耕弘成経済産業相は29日の閣議後会見で、東レ<3402.T>が子会社の品質データ改ざんを1年4カ月前に把握しながら公表しなかったことについて「公表のタイミングが非常に遅い。日本の製造業の信頼が傷つきかねない」と述べ、不快感を示した。そのうえで「類似の事案が確認されたら、顧客対応とは別に速やかに社会に公表すべき」と強調した。
神戸製鋼所<5406.T>、三菱マテリアル<5711.T>に続き、日本を代表する素材メーカーの東レが1年超の沈黙の末に公表したデータの改ざん問題。不祥事が多発する背景に構造問題がないのかとの質問に世耕氏は、「構造的な問題というよりは各個社の問題と思っている」と指摘した。
その上で、「これだけ(不正)事案が起きていて、社会的に関心が高まっている時に、五月雨式に公表されているという姿勢に問題を感じる。出すべき膿は早く出してもらいたい」などと語った。
浜田健太郎
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