タイ発の稲作ドキュメンタリーに観客から質問殺到

2014年10月30日 13:50


ティーチインイベントに参加したピムパカー・トーウィラ
ティーチインイベントに参加したピムパカー・トーウィラ

[映画.com ニュース] 第27回東京国際映画祭CROSSCUT ASIA部門に選出されたドキュメンタリー映画「稲の歌」が10月29日、東京・TOHOシネマズ日本橋で公式上映され、プロデューサーのピムパカー・トーウィラがティーチインに出席した。

監督を務めるウルポン・ラクササドはタイを代表するドキュメンタリー映像作家で、本作は日本未公開の「Stories from the North」、2009年の山形国際ドキュメンタリー映画祭に出品された「稲作ユートピア」に続く「稲作3部作」の完結編。稲の生育や農作業に伴う歌や踊りといったテーマを通し、タイの稲作文化の諸相を映し出したドキュメンタリーだ。

同様に稲作文化を持つ日本人にとって興味深い内容となっており、上映後の本イベントでは感想や質問が殺到した。まず、タイのどこで撮影を行ったのかという質問に対して「東北タイが主になりますが、全国で撮影しました」と答え、作品内でタイ全土を見ることが出来るとアピールした。

初めて見る景色なのに懐かしい感じがしたという観客には、「稲作文化のノスタルジアは監督の意図したところです」と満足げなほほ笑みを浮かべた。合わせて、村人が行うロケット花火に関しては「ロケット打ち上げでどこまで遠く飛ばせるかというレース。海外の映画祭に行くと必ず聞かれます」とコメントし、会場の笑いを誘った。

その後も、製作費の調達の仕方についても「海外のファンドを利用したりするが、今回は300万バーツ(約900万円)で撮った」と語り、撮影も担当したラクササド監督のカメラ技術について「あまりいいカメラではなかったけれど、監督はカメラを扱うのが非常にうまいんです。前作『稲作ユートピア』もうまく撮れていましたし、違う人が同じ機材で撮ってもこんな風にはできないと思います」と称賛の言葉を並べた。

第27回東京国際映画祭は10月31日まで開催。

Amazonで今すぐ購入

フォトギャラリー

関連ニュース

映画ニュースアクセスランキング

本日

  1. 目黒蓮、月9初主演! 「silent」チームが再集結し、親と子の物語を紡ぐ 「海のはじまり」7月放送

    1

    目黒蓮、月9初主演! 「silent」チームが再集結し、親と子の物語を紡ぐ 「海のはじまり」7月放送

    2024年5月8日 05:00
  2. サンドラ・ブロック、キアヌ・リーブスとの再共演を望む「死ぬ前に、キアヌと私はカメラの前で何かする必要がある」

    2

    サンドラ・ブロック、キアヌ・リーブスとの再共演を望む「死ぬ前に、キアヌと私はカメラの前で何かする必要がある」

    2024年5月8日 11:00
  3. 「YAIBA」青山剛昌シナリオ完全監修で再アニメ化、特報映像公開

    3

    「YAIBA」青山剛昌シナリオ完全監修で再アニメ化、特報映像公開

    2024年5月8日 08:00
  4. 「シティーハンター」鈴木亮平&森田望智の対談特別映像 今だから話せる裏話&笑顔あふれるオフショットも

    4

    「シティーハンター」鈴木亮平&森田望智の対談特別映像 今だから話せる裏話&笑顔あふれるオフショットも

    2024年5月8日 08:00
  5. 「ライオン・キング ムファサ」12月20日公開 アフリカ大陸横断の大冒険をとらえた特報&ポスター披露

    5

    「ライオン・キング ムファサ」12月20日公開 アフリカ大陸横断の大冒険をとらえた特報&ポスター披露

    2024年5月8日 06:00

今週