米国株式市場=小幅安、米指標改善で下げ限定的

(内容を追加しました)
    [ニューヨーク 28日 ロイター] -    
 (カッコ内は前営業日比)
    
  ダウ工業株30種(ドル) 
     終値         17079.57(‐42.44)
       前営業日終値       17122.01(+15.31)

  ナスダック総合 
     終値         4557.70(‐11.92)
       前営業日終値       4569.62(‐1.02)

  S&P総合500種 
     終値         1996.74(‐3.38)
       前営業日終値       2000.12(+0.10)
    
    
    28日の米国株式市場は小幅下落。ウクライナ情勢の緊迫化が市場に影を落とす一方
、米経済指標の改善を背景に下げは限定的となった。
    
    ダウ工業株30種 は42.44ドル(0.25%)安の1万7079.57ド
ル。
    ナスダック総合指数 は11.92ポイント(0.26%)安の4557.7
0。
    S&P総合500種 は3.38ポイント(0.17%)安の1996.74。
    
    ウクライナ国家安全保障会議は、南東部の国境に近いノボアゾフスクなどが越境して
きたロシア軍に制圧されたと発表した。米国はロシアの行動を非難し、制裁強化を含む対
応策を検討していることを明らかにした。
    一方でこの日発表された米指標は、第2・四半期国内総生産(GDP)が上方改定、
新規失業保険申請件数が2週連続の減少、7月中古住宅販売仮契約指数が予想を上回る上
昇と、いずれも経済が上向いていることを示す内容となった。    
    ティーン向けアパレルのアバクロンビー・アンド・フィッチ は4.8%下落
。5─7月期の既存店売上高が予想を下回ったことが嫌われた。前日発表の四半期決算と
業績見通しがいずれもさえない内容だった家庭用品小売りのウィリアムズ・ソノマは12%下げた。サイバー攻撃を受けた可能性について調査中と発表したJPモルガン
・チェース は0.7%安だった。

    フォート・ピット・キャピタル・グループのシニア株式調査アナリスト、キム・フォ
レスト氏は「指標は支援材料だったが、ウクライナで起きている事態が不安視されている
」と指摘した。
    ロシアやウクライナの事業比率が大きい米企業はほとんど見当たらないが、今後の欧
米側の対応次第でロシアとの対立がさらに高まっていくことを投資家は懸念している。  
  
    BATSグローバル・マーケッツのデータによると、すべての米取引所の合算出来高
は約41億6000万株で、月初来平均の53億4000万株を大きく下回った。
    騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が下げ1735に対して上げが1265、ナス
ダックは下げ1761で上げが905だった。

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