米国株式市場=弱含み、ウクライナ情勢緊張化などで

[ニューヨーク 22日 ロイター] -    
 (カッコ内は前営業日比)
    
  ダウ工業株30種(ドル) 
     終値         17001.22(‐38.27)
       前営業日終値       17039.49(+60.36)

  ナスダック総合 
     終値         4538.55(+6.45)
       前営業日終値       4532.10(+5.62)

  S&P総合500種 
     終値         1988.40(‐3.97)
       前営業日終値       1992.37(+5.86)   
    
    
    22日の米国株式市場は、ウクライナ情勢が再び緊迫化したことに加え、イエレン米
連邦準備理事会(FRB)議長が講演で利上げについて手がかりを示さなかったことで、
おおむね弱含んで終了した。
    ダウ工業株30種 終値は38.27ドル(0.22%)安の1万7001.2
2ドル。
    ナスダック総合指数 は6.45ポイント(0.14%)高の4538.55
。
    S&P総合500種 は3.97ポイント(0.20%)安の1988.40で
取引を終えた。
    週足では、ダウが2%、S&Pが1.7%、ナスダックが1.6%上昇した。      
  
    ロシアの人道支援物資を運ぶトラックはこの日、ウクライナ政府の許可なしに国境を
通過し、ウクライナのポロシェンコ大統領は「重大な国際法違反」と非難した。
    ジャネイ・モンゴメリ・スコットの首席投資ストラテジスト、マーク・ルシーニ氏は
、支援物資の輸送は赤十字国際委員会(ICRC)の監督の下で行われたのではなく、ロ
シアが一方的に実施したのではないかとの見方から、市場心理が若干不安定になったとし
ている。
    この日はまた、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれているカンザスシティー地
区連銀主催の経済シンポジウムでイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長とドラギ欧州
中央銀行(ECB)総裁が行った講演も市場を圧迫。
    イエレン議長は、米労働市場は依然として景気後退の影響を払しょく仕切れておらず
、FRBは慎重に利上げ開始時期を見極めていく必要があると述べたものの、「適切な政
策を策定するための単純なやり方はない」と強調、FRBがゼロ金利政策を解除する時期
については手がかりを与えなかった。
    
    個別銘柄では、好決算を発表した小売のロス・ストアーズ が7.4%高。S
&P小売株指数 は0.6%上昇した。
    コーヒーマシン販売大手の米キューリグ・グリーン・マウンテン は13.3
%高。ナスダックの押し上げ要因となった。食品大手クラフト・フーズ・グループとの契約調印が好感された。
    電子部品メーカーのペレグリンセミコンダクター は62.9%と急騰。村田
製作所 が同社の未保有分株式を現金4億6500万ドルで取得し、同社を買収す
ると発表したことで買いを集めた。
    BATSグローバル・マーケッツのデータによると、すべての米取引所の合算出来高
は約41億株で、過去5日間の平均である51億株を下回った。

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