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タイ全土に戒厳令=デモ隊は撤収を開始
配信日時:2014年5月20日 16時06分 [ ID:475]

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バンコク中心部、伊勢丹もあるラチャプラソン交差点周辺。

 2014年5月20日、タイ全土に戒厳令が発せられ、同時に陸軍によって主要な放送局や新聞社などが制圧された。

 その後、メディアに流されたのは、今回の行動は反政府派と支持派の対立によって、これ以上多くの血が流されるのを防ぐためで、治安の回復が目的であるとする声明だった。これは、言葉を変え、その後何度も放映されている。

 実際、現在も政府は機能しているようで、午後には軍司令部と会合が持たれることになっている。

 今回の軍の行動が、どちらかの勢力による要請なのか。独自の判断によるものなのか。現時点では分からない。さらに、今後どちらに有利に事が進むことになるのかも現状では予測がつきにくい。

 しかし、軍が治安維持に乗り出したことで、デモ隊周辺で頻発していた爆破や衝突などは、恐らく減るであろう。実際に反政府デモ隊は、今後のデモ行進を当面すべて取り止めることを発表した。対する政府支持派は当初、デモ活動は、これまで通り行なうとしていたが、デモ会場では撤収が始まったとの情報もある。

 また、観光客への影響は封鎖された交差点周辺道路の渋滞くらいだ。注意すべきは、反政府デモ隊が居座っているラチャダムヌン通り周辺に近づかないこと。近くにあるムエタイスタジアムへの観光は、やめたほうがいいだろう。
 
 この他については、双方のデモ隊が自粛せざる得ない状況になったことで、観光客にとっては、むしろこれまでより安全になると言ってもいいだろう。もちろん、戒厳令下にあるという意識は常に必要であるし、身分証も携帯することを強くすすめる。

【編集:そむちゃい吉田】

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