米国株式市場=反落、新興国売りやさえない決算嫌気

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 
  (カッコ内は前営業日比)

  ダウ工業株30種(ドル) 
     終値         15698.85(‐149.76)
       前営業日終値       15848.61(+109.82)

  ナスダック総合 
     終値         4103.88(‐19.25)
       前営業日終値       4123.13(+71.70)

  S&P総合500種 
     終値         1782.59(‐11.60)
       前営業日終値       1794.19(+19.99)
  
  
    31日の米国株式市場は反落。新興国売りで投資家心理が悪化したほか、さえない決
算を嫌気し、エネルギー・消費関連株が売られた。
    ナスダック総合が一時プラスに転じるなど、相場は不安定な展開となったが、引けに
かけて売りが加速した。
    プルデンシャル・フィナンシャルの市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏
は「新興国市場や通貨をめぐる懸念から、大半のトレーダーは週明けに想定外の出来事で
足元をすくわれないよう取引を手仕舞っている」と述べた。
            
    ダウ工業株30種 は149.76ドル(0.94%)安の15698.85ド
ル。
    ナスダック総合指数 は19.25ポイント(0.47%)安の4103.8
8。
    S&P総合500種 は11.60ポイント(0.65%)安の1782.59
。
    月間ではダウが5.3%、S&P500が3.6%それぞれ下落し、ともに月間の下
落率としては2012年5月以来の大きさとなった。ナスダックは1.7%下落し、20
12年10月以来の大幅な下げを記録した。 
    週足ではダウが1.1%安、S&Pが0.4%安、ナスダックが0.6%安となった
。
    
    1月のユーロ圏消費者物価指数が前年比0.7%の上昇と、12月の0.8%上昇か
ら伸びが鈍化したことも相場の重しとなった。市場は0.9%上昇を見込んでいた。また
上昇率は、欧州中央銀行(ECB)が利下げに踏み切るきっかけとなった10月の低水準
に並んだ。
    オンライン小売り大手アマゾン・ドット・コム は11%急落。同社が前日発
表した第4・四半期決算は、純利益が市場予想を下回ったほか、第1・四半期の営業損益
が2億ドルの赤字に転落する恐れがあるとの慎重な見通しを示した。
    石油大手シェブロン は4.1%下落と、2012年10月以来の大幅な下げ
となった。同社の第4・四半期決算は、精製マージンの低下と生産量減少が響き、32%
の減益となった。
    半面、インターネット検索大手グーグル は4%値を上げた。前日引け後に発
表した第4・四半期決算で、連結売上高が市場予想を上回る伸びとなったことが支援材料
。
    ソーシャルゲームのジンガ は23.6%急伸。同社が前日、 全従業員の1
5%に当たる314人を削減すると発表したことが好感された。
   
    BATSグローバル・マーケッツのデータによると、ニューヨーク証券取引所とナス
ダック、NYSE MKTの合算出来高は約78億株で、1月平均の69億株を上回った
。
    騰落銘柄比率は、ニューヨーク証券取引所、ナスダックともに約1対2となった。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab