アジア通貨動向(9日)=まちまち、ショートカバーで一部上昇

[シンガポール 9日 ロイター] - アジア新興国通貨市場では、対ドルで韓国ウォンが小幅高、タイバーツも上昇しており、ショートカバー需要が一部みられることがうかがえる。
ウォン は軟調に始まったが、中銀が金利を据え置いたことを受けて利下げを見込んでいた一部投資家によるショートカバーはが入った。バーツ は国外ファンドの買いや国内株式の上昇を受けて堅調となっている。
11月の製造業生産が予想を上回ったことでマレーシアリンギ も上昇している。
ウエストパックの為替ストラテジスト、ジョナサン・カベナ氏は「好調な米指標見通しは織り込まれており、米金利の上昇余地は極めて限られている。このためアジア新興国通貨は下落局面で買い支えられる見込みだ。インドネシア、マレーシア、インドの貿易収支は改善しており、米緩和縮小に対する脆弱性は低くなっている」と述べた。
ただ米国の景気回復基調から長期的には圧迫されると市場ではみられている。
インドネシアルピア とインドルピー は軟化。
政府が鉱石輸出禁止措置の緩和検討を公表したが、企業のドル需要でルピアは下落した。市場はきょうの中銀の政策決定待ちで、据え置きが見込まれている。
台湾ドルは上昇。30.10台湾ドルを割り込むと輸出筋の決済需要による買いが入っている。
0425GMT(日本時間午後1時25分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場は以下の通り。 円          104.84
シンガポールドル   1.2715
台湾ドル       30.100
韓国ウォン      1063.90
タイバーツ      33.00
フィリピンペソ    44.75
インドネシアルピア 12250.00
インドルピー     62.19
マレーシアリンギ   3.2745
人民元        6.0546

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab