マイナス金利、実体経済・物価への反映にはタイムラグ=日銀総裁

マイナス金利、実体経済・物価への反映にはタイムラグ=日銀総裁
 2月18日、黒田東彦日銀総裁は参議院財政金融委員会で、「マイナス金利が実体経済や物価に反映されるには、一定のタイムラグがある」との認識を示した。写真は同委員会で答弁する黒田総裁(2016年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 18日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は18日午後の参議院財政金融委員会で、「マイナス金利が実体経済や物価に反映されるには、一定のタイムラグがある」との認識を示した。
黒田総裁はマイナス金利導入で「市場では短期から長期までイールドカーブ全体が直ちに下がった」と指摘したうえで、「金利に関する限り、政策効果は表れている」と述べた。
また、1月29日にマイナス金利付き量的質的金融緩和政策を決定する前の国会答弁で、付利の引き下げは考えていないと発言していたことについては「個人的にも、実際考えていなかった」と説明した。
足元の物価に関しては「基調は着実に改善している」とし、2%の物価安定目標を達成する時期について「原油価格が緩やかに上昇していくという前提にたてば、2017年度前半ごろになる」と語った。
中西健治委員(無所属クラブ)、平野達男委員(新党改革・無所属の会)の質問に答えた。

石田仁志

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