タイの第4四半期成長率は0.8%、予想わずかに下回る

[バンコク 15日 ロイター] - タイ国家経済社会開発庁(NESDB)が発表した2015年第4・四半期の国内総生産(GDP)は季節調整済みで前期比0.8%増となった。第3・四半期(1.0%増)から伸びが鈍化し、市場予想(0.9%増)をわずかながら下回った。政府が支出を拡大したものの、輸出が低迷した。
前年比では2.8%増加。市場予想(2.7%増)をわずかに上回ったものの、第3・四半期(2.9%増)から減速した。
2015年年間では2.8%成長となり、14年(改定値)の0.8%から加速した。
NESDBはまた、2016年の成長率予想を11月の予想の3.0─4.0%から2.8─3.8%に下方修正した。2016年の輸出は前年比1.2%増と予想。11月時の3.0%増から引き下げた。第4・四半期の輸出は3四半期連続で縮小した。
キャピタル・エコノミクスのクリスタル・タン氏はリサーチノートで「今年の経済は政府支出に支えられる見通しだが、長引く政治の不透明感と家計債務の多さを考えると、回復の足取りは緩やかだろう」との見方を示している。
またDBS(シンガポール)のエコノミスト、Gundy Cahyadi氏は、政府の歳出が景気を支援していることが良いニュースだ、と述べた。「ただ、民間部門の需要が低迷していることが浮き彫りになった。輸出の伸びが1.2%と予想されていることをみると、外需による支援を当局が期待していないことがわかる」と語った。
*内容を追加します。

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