アジア通貨動向(24日)=バーツが約4年ぶり安値更新、ルピアは5年ぶり安値付近

[シンガポール 24日 ロイター] - 24日のアジア通貨市場では、タイバーツの軟調が続き、対ドルで約4年ぶりの安値をつけた。タイでは最大野党・民主党が2月の総選挙をボイコットする方針を示したことを受け、インラック首相の選挙前の退陣を求める反政府デモ隊の大規模集会が行われるなど、政情不安が再燃している。
トムソン・ロイターのデータによると、バーツ は一時1ドル=32.81バーツと2010年3月以来の安値を更新した。
三菱東京UFJ銀行(シンガポール)のアナリスト、伊野鉄平氏はタイの政情不安がバーツを圧迫し続ける可能性は高いと指摘。政治の行き詰まりがどのように解消されるか予測するのは難しい、と述べた。また、タイの国内企業による月末前のバーツ売りも最近のバーツ安の要因となった可能性があると指摘した。
バーツは政情不安に加え、前週の米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和縮小決定にも圧迫されている。
インドネシアルピア は0.3%下落し1ドル=1万2220ルピアと、先週20日と今週23日につけた5年ぶり安値の1万2250ルピアに迫っている。
他のアジア通貨は横ばいか小幅高で推移。台湾ドル は約4カ月ぶり安値を付けた後、値を戻している。
0413GMT(日本時間午後1時13分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場は以下の通り。
円          104.36
シンガポールドル   1.2679
台湾ドル       29.993
韓国ウォン     1060.40
タイバーツ      32.70
フィリピンペソ    44.34
インドネシアルピア 12220.00
インドルピー     61.85
マレーシアリンギ   3.2880
人民元        6.0716

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