アジア通貨動向(20日)=下落、バーツは3年ぶり安値・ルピアは5年ぶり安値

(内容を追加しました。)
    [シンガポール 20日 ロイター] - アジア新興国通貨は軒並
み下落。タイバーツが一時3年ぶり安値、インドネシアルピアが一時5
年ぶり安値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和縮小の決
定を背景に、米ドルは対アジア通貨で堅調に推移している。
    タイ国内の政治的緊張の高まりでこのところ軟調が続いていたバー
ツ は一時1ドル=32.58バーツと、2010年半ば以来の
安値をつけ、週間では約1.6%下落している。このまま推移すると、
週間下落率は8月以来の大きさとなる見通し。
    インドネシアルピア は一時1ドル=1万2250ルピアと
、2008年12月以来の安値を付けた。
    台湾ドル は対米ドルで今年8月下旬以来の安値を付けた後
、小幅に上昇。    
    フィリピンペソ は1ドル=44.51ペソと、9月初め
以来の安値を付けた。同国の11月の国際収支の黒字額は4カ月ぶりの
大きさとなったが、ペソは軟化している。
     ウェストパック(シンガポール)の外為ストラテジスト、ジョナ
サン・カベナ氏は、短・中期の米国債利回りの動向が新興国アジア通貨
にとって目先は重要となると指摘。短期金利はかなり長い期間低く推移
するというFRBのフォワードガイダンスを市場が疑問視し始めるかど
うかを注視すべき、とも語った。
        
    0457GMT(日本時間午後1時57分)現在のアジア新興国通
貨の対米ドル相場は以下の通り。
    
    円          104.45
    シンガポールドル   1.2661
    台湾ドル       29.902
    韓国ウォン     1061.50
    タイバーツ       32.53
    フィリピンペソ     44.50
    インドネシアルピア 12240.00
    インドルピー      62.27
    マレーシアリンギ   3.2820
    人民元        6.0713

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