丸紅と東芝、タイのバンコク都市鉄道向け鉄道システムとメンテナンス事業を受注

2013年11月6日 17:40

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パープルライン車両イメージ図(画像:総合車両製作所提供)

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 丸紅と東芝は6日、両社が出資する共同事業体を通じて、タイ・バンコク市の都市鉄道パープルライン向けの鉄道システムおよび10年間のメンテナンス事業を受注したと発表した。

 鉄道システムは、車両、信号・運行監視設備、変電設備、通信設備などのシステム一式を納入するもので、タイ大手建設会社チョーカンチャン社と契約する。また、納入する鉄道車両は63両で、JR東日本グループの総合車両製作所が製造する。

 メンテナンス事業は、パープルラインの運営会社であるバンコクメトロパブリック社と契約する。東芝、丸紅およびJR東日本などが共同で事業会社を設立し、軌道・駅設備を含めた鉄道施設一式のメンテナンス事業を10年間行う。

 パープルラインは、バンコク市内のバンヤイからバンスーを結ぶ全長約23キロメートルの新規路線で、タイ国運輸交通局が日本政府の円借款を活用し、2016年の開通を目指して建設を進めている。バンコクメトロパブリック社が同局から鉄道運営を受託、また、チョーカンチャン社が建設を担当する。

 なお、今回の案件は、バンコクの都市交通に日本製の車両が初めて採用され、また鉄道運営会社を含めた日本企業連合が海外での鉄道メンテナンス事業に参画する初めてのケースとなる。

 丸紅のフィリピン、ベネズエラ、ドバイなどの鉄道ターンキープロジェクト、東芝の台湾高速鉄道プロジェクトなどの実績、JR東日本グループの総合的な鉄道技術を持ちより、パープルラインがバンコクの交通問題の緩和や地域経済の発展に役立つよう取り組んでいく。

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