VW、16年の日本販売「昨年より伸ばしたい」=日本法人トップ

VW、16年の日本販売「昨年より伸ばしたい」=日本法人トップ
 1月12日、VWグループジャパンのシュタイン代表取締役は、2016年の日本でのVWブランドの販売について「昨年より伸ばしたい」と述べ、国内輸入車市場で再び首位を目指す意向を示した。写真はロゴ、独ウォルフスブルクの工場で2015年12月撮影(2016年 ロイター/Carl Recine)
[東京 12日 ロイター] - 独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人、VWグループジャパンのスヴェン・シュタイン代表取締役は12日、2016年の日本でのVWブランドの販売について「昨年(5万4766台)より伸ばしたい」と述べ、国内輸入車市場で再び首位を目指す意向を示した。
同氏は都内で開いたミニバン「ゴルフ・トゥーラン」の新型車発表会で語った。
VWブランドの15年の日本販売は前年比18.8%減で、輸入車市場で15年連続首位の座から転落し、2位だった。ディーゼル車の排ガス規制逃れ問題によるイメージ悪化が響いた。首位は独メルセデス・ベンツ(同7.1%増の6万5162台)だった。
シュタイン氏は、今年の日本販売目標として掲げる具体的な台数は「ディーラーと詰めている最中」として明示しなかった。日本ではディーゼル車を販売していないが、「問題を気にする方がいることは否めない」と一定の影響を認め、今年は「輸入車市場でナンバーワンにならなければならない」と語った。時期は未定だが、ディーゼル車の日本導入も「引き続き検討している」という。
一方、同社は電気自動車(EV)の4ドアハッチバック「eーup!(イー・アップ!)」の日本導入を見送ることも正式に表明した。急速充電システムが国内にある多くの急速充電器すべてに対応していないことが判明。受注は開始していたものの、顧客への納車を延期していた。また、同じEVである「e―Golf(イー・ゴルフ」については、より長い航続距離を実現する新型車として導入を検討する。
高級車部門のアウディやポルシェなどを含むVWグループ全体での15年の世界販売実績は前年比2%減の993万台だった。首位を争うトヨタ自動車<7203.T>はグループ全体で1000万台を超える見込みとなっており、トヨタの4年連続首位が確実となっている。

白木真紀

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