東南アジア株式=おおむね上伸、押し目買いで

[バンコク 9日 ロイター] - 9日の東南アジア株式市場は、バンコク市場とジャカルタ市場を除き、上伸して引けた。最近の株安局面を受けて押し目買いが入った。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数 は0.73%高の3178.63。証券会社の推奨を受け、DBSグループ・ホールディングス やユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB) などの銀行株が値を上げた。
ノムラのアナリストは、今年下半期に相場が一段と不安定になった場合、東南アジアではシンガポール市場が資金の安全な避難場所になるとの見方を示した上で、イールドカーブのスティープ化を背景に銀行を買い推奨、ドル高の影響を考慮して商品(コモディティー)を売り推奨とした。
バンコク市場のSET指数 は0.42%安の1398.69で終了。前日は外国人投資家の売りで2.6%安と急落していた。配当利回りの高い携帯電話最大手アドバンスト・インフォ・サービス は大幅高だった。
ジャカルタ市場の総合株価指数 も0.67%安の4403.80と続落。朝方は上昇したものの、プラス圏を維持できなかった。歳出削減の可能性が嫌気され、前日6%安と急落した不動産関連株はこの日も下落に歯止めがかからなかった。
ジャカルタ市場は東南アジアでは最もパフォーマンスのさえない市場の1つ。
米金融緩和縮小観測と世界的な流動性低下見通しを受け、インドネシアなど経常赤字を抱える国々の地合いは悪化している。同国中央銀行が今週、利上げに踏み切る可能性があることも懸念材料。
タイ中銀は10日の金融政策決定委員会で政策金利を年2.50%に据え置くとみられている。
クアラルンプール市場のクアラルンプール総合株価指数(KLCI) は0.21%高の1766.49、マニラ市場の主要株価指数PSEi は0.13%高の6327.02、ホーチミン市場のVN指数 は0.57%高の485.50だった。

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