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【タイ】ラーメン激戦区のバンコクに新時代の予感!? 日本の有名店が激安ラーメンで登場
配信日時:2015年11月16日 11時00分 [ ID:2765]

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屋台風なので、エアコンなしはちょっときついが、ラーメンの濃厚なおいしさに暑さも吹き飛ぶ。

 2015年11月16日、バンコクは日本の有名店やバンコクで独自に展開するラーメン店が数多くあり、日本以上にラーメン店の激戦区になっている。

 しかし、タイの景気のよさに合わせてか、1杯の値段がかなり高い。それまでは100~150バーツ(当時で300~450円)レベルだったものが、現在は250バーツ以上(約860円以上)にもなる。為替レートの違いで、特に現在は日本よりも高い印象を受けるほど高い。これは2005年にバンコクの中心にオープンしたデパート「サイアム・パラゴン」に日本のラーメン店が出店した頃からこのような値段設定になってしまった。

 そんな中でも安いラーメン店もいくつかある。1992年に進出した「8番らーめん」と2012年に来た「幸楽苑」だ。

 「8番らーめん」はすでにタイ全土に展開し、知らない人はいないほどになっている。「幸楽苑」は徐々に郊外へと店舗数を伸ばしていて、日本とそれほど変わらない量で99バーツ(約340円)からになっている。「8番らーめん」はタイ人向きの少ない量ではあるが、さらに安く63バーツ(約215円)だ。

 進出ラーメン店が軒並み高い値段設定をしている中、10月中旬にトンロー通りの入り口近辺に新たに安い店「七星(ななせ)」がオープンした。1杯80バーツ(約275円)からとかなり安い値段で勝負に出ている。

 この「七星」は千葉県千葉市にある、鶏肉のチャーシューなどが載った鶏そばが人気で、こってりと濃厚なスープを味わえる。細麺にスープがよく絡み、250バーツ以上に料金設定している他店にまったく劣らない。もっと高くてもいいのではないかというクオリティーだが、安くで登場したのにはワケがある。

「顧客ターゲットはタイ人なので、あくまでタイ人の方が出せる範囲でと考えてこの値段にしました」

 そう日本人店主は語る。ラーメンは店頭にある屋台式の荷台でタイ人従業員が作る。ほかの日本のラーメン店とはまったく考え方を変え、今後の展開はできるだけ屋台でと決め、よりタイ人に浸透させたいと考える。そのための料金設定でもある。日本人店主はまだ課題はあると、日夜改善に取り組んでいる。

 昨今のタイは屋台の営業許可も取りづらくなっているが、市場のブースなどチャンスは無数にある。こういった新たなコンセプトの店の登場で、ラーメン激戦区のバンコクも転換期を迎えるかもしれない。

 ラーメンファンとしてはもっと安く楽しみたいので、「七星」のような店の登場は大歓迎である。

【執筆:高田胤臣】

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