アジア通貨動向(5日)=堅調、韓国ウォンが上げ主導
[シンガポール 5日 ロイター] アジア通貨は、韓国ウォンが上げを主導した。
市場関係者によると、韓国ウォンは、輸出業者や海外ファンド勢の買いで上昇した。海外投資家は引き続き韓国株を買っており、ウォンの支援材料となっている。
ある銀行関係者は「海外投資家は、ウォンの対ドル相場は1090ウォンが好ましいとみているようで、この水準が支持水準のようだ」との見方を示した。
ただ、トレーダーによると、一部の海外ファンド勢が1085ウォン近辺でドル買いに動いたことにより、ウォンの上げは限定的だった。
台湾ドルは、輸出業者の買いが支援材料となり、上昇した。また、銀行間の投機的な取引で台湾ドルが買われた。
こうした投資家は、米ドルに対して29.670─29.700台湾ドルの水準での買いを試み、一部の海外金融機関もこの水準で台湾ドル買いに動いた。
ただ、日本の金融政策など海外の不透明要因への警戒感から、29.650台湾ドル近辺で利食い売りが出た。
マレーシアリンギは薄商いのなか、ショートカバーにより上昇した。
ただ、選挙に対する警戒感が根強く、対ドルで3.1000リンギよりもリンギ高の水準では、積極的にリンギを買う動きがなかった。
政局の不透明感を背景に、リンギは2月初めから3.0820─3.1110リンギの間を推移している。
タイバーツは、国内債券市場への資金流入期待や金価格の上昇観測から買いが優勢となった。
ただ、輸入業者がドルを底値で買う機会をうかがっていたほか、バーツが狭いレンジで推移していることから、投資家はバーツをさらに買うことには消極的だった、と市場関係者は指摘する。
*0740GMT(日本時間午後4時40分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場
は以下の通り。
円 93.05
シンガポールドル 1.2451
台湾ドル 29.676
韓国ウォン 1087.05
タイバーツ 29.75
フィリピンペソ 40.71
インドネシアルピア 9695.00
インドルピー 54.67
マレーシアリンギ 3.1000
人民元 6.2218
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