タイ富豪チャロエン氏、F&Nの経営権取得
[シンガポール 30日 ロイター] シンガポールの不動産・飲料大手フレーザー&ニーブ(F&N)をめぐる買収合戦は、タイの富豪チャロエン・シリワタナパクディー氏の勝利が確定した。
チャロエン氏は、自身が率いるTCCアセッツとタイ・ビバレッジを通じて、F&N株の約51%を取得。経営権を確保した。
30日遅くに証券取引所に提出した文書で明らかになった。
F&Nをめぐっては、チャロエン氏と、シンガポールの不動産会社オーバーシーズ・ユニオン・エンタープライズ(OUE)を中心とする企業連合が買収合戦を繰り広げていたが、チャロエン氏がOUE連合を上回る条件を提示していた。
F&Nの株主は2月18日まで株式買い付けに応募できる。
アナリストによると、チャロエン氏はF&Nの流通網を利用してタイ・ビバレッジの飲料をシンガポールやマレーシアで販売し、一方でF&Nブランドをタイで広めるとみられている。
30日のタイ・ビバレッジ株は、F&N買収で業績が伸びるとの期待から8%急伸した。
F&Nの取締役会は29日、チャロエン氏による買収確定後に、取締役が辞任すると表明した。
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