タイ中銀が政策金利を据え置き、成長見通しの改善指摘

[バンコク 9日 ロイター] タイ中銀は9日、政策金利の1日物レポレートを2.75%で据え置くことを決定した。据え置きは予想どおりで、全会一致で決定した。
世界経済の回復が続いていると指摘。今年の成長率は予想を上回る可能性があるとしたほか、インフレは安定している、との判断を示した。
ロイター調査では14人のエコノミスト全員が据え置きを予想した。
タイ中銀は、2012年第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率はおそらく予想を上回ったもようだ、との見方を示した。そのうえで、2012年通年および2013年について成長率の上振れを予想した。
中銀は声明で「民間消費と投資が引き続き、主要な成長のけん引役となった。成長はまた、消費者と企業の信頼感、世帯収入の増加、雇用拡大、緩和的な金融環境、信用の高い伸びにも支えられた」と指摘した。
また「輸出セクターには、幅広い回復の初期的な兆候がみられる。サービスセクターと観光は、旺盛に拡大している」との認識を示した。
エコノミストの1人は、中銀は家計債務を注視しているが、何らかの問題が発生した場合は、利上げ以外の方策を模索する可能性があると指摘した。このエコノミストは年内は金利を据え置くと見込んでいる。
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