UPDATE1: 米国株式市場=反落、「財政の崖」めぐる協議こう着で
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(カッコ内は前営業日比) ダウ工業株30種(ドル)<.DJI> 終値 13251.97(‐98.99) 前営業日終値 13350.96(+115.57) ナスダック総合<.IXIC> 終値 3044.36(‐10.17) 前営業日終値 3054.53(+43.93) S&P総合500種<.SPX> 終値 1435.81(‐10.98) 前営業日終値 1446.79(+16.43) ------------------------------------------------------------------------------- [ニューヨーク 19日 ロイター] 19日の米国株式市場は反落。年明けに減税失 効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」回避に向けた協議のこう着が影を落とし、 終盤にかけ売り込まれた。 ただ、相場が小幅な下げにとどまったことは、投資家の間で引き続き合意が期待されて いることを示している。 ダウ工業株30種<.DJI>は98.99ドル(0.74%)安の1万3251.97ドル。 ナスダック総合指数<.IXIC>は10.17ポイント(0.33%)安の3044.36。 S&P総合500種<.SPX>は10.98ポイント(0.76%)安の1435.81。 ディフェンシブ銘柄が下げを主導。S&Pヘルスケア株指数<.GSPA>は1.1%安。 ゼネラル・モーターズ(GM)は逆行高となり、6.6%上昇。米財務省から自 社株2億株を買い戻す方針を明らかにしたことが支援した。財務省は1年3カ月以内に、 保有する残りのGM株も売却して政府の出資を解消する方針。 財政の崖回避に向けたオバマ米大統領と共和党のベイナー下院議長は協議はこう着状態 に陥っている。 ベイナー下院議長はこの日、年収100万ドル以下の家計を対象に減税を延長する法案 を下院で20日に可決させるとの意向を示した。オバマ大統領はこれまでに、同法案が議 会を通過しても拒否権を行使するとの姿勢を鮮明にしている。 プラチナ・パートナーズのユリ・ランデスマン社長は「合意が近いと考えられるが、合 意の直前には今にも決裂するように見える」と指摘。実際に決裂しそうだと市場が判断す れば、S&P総合500種は1400を下抜ける可能性があると述べた。 投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー(V IX)指数<.VIX>は一時11.5%急上昇し17.36となった。ただ、比較的安定を保 っていることから、ランデスマン氏は「強気な見方が依然根強いこと」を示唆していると 述べた。 健康食品のハーバライフ は12.1%安。著名投資家ウィリアム・アックマン 氏が同銘柄をショートにすると述べたことが響いた。 企業向けソフトウェア大手の米オラクル は3.7%上昇し、ナスダックを下支 えた。好調なソフトウェア販売見通しが好感され、一時19カ月ぶりの高値をつける場面 もあった。 証券仲介大手ナイト・キャピタル は5.4%高。同業のゲトコ・ホールディン グへの14億ドルでの身売りで合意したと発表した。 米市場に上場している中国のデジタルメディア・広告企業のフォーカス・メディア・ホ ールディング は6.7%高。プライベート・エクイティ(PE)のカーライル・ グループ などで形成する企業連合(コンソーシアム)への約36億ドルでの身売り に合意した。 ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約69億 株。年初来の1日平均の約64億5000万株を上回った。 騰落比率はニューヨーク証券取引所、ナスダックともに、ほぼ1対1となった。
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