UPDATE2: 米国株式市場=横ばい、「財政の崖」めぐるFRB議長発言が重し

                   (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
     終値         13245.45(‐2.99)
       前営業日終値       13248.44(+78.56)

ナスダック総合<.IXIC>
     終値         3013.81(‐8.49)
       前営業日終値       3022.30(+35.34)

S&P総合500種<.SPX>
     終値         1428.48(+0.64)
       前営業日終値       1427.84(+9.29)
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 [ニューヨーク 12日 ロイター] 12日の米国株式市場はほぼ横ばいで終了。バ
ーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の会
見で、年明けに減税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」の影響を相殺するに
は金融政策では不十分との見方をあらためて示したことを受け、この日の上昇分がほぼ打
ち消された。
 FOMC声明では年末で期限を迎えるツイストオペに代わる新たな債券買い入れ計画を
発表し、S&P総合500種は一時7週間ぶり高値をつける場面もあった。
 S&P金融株指数<.GSPF>はFOMC声明発表後1%超上昇したが、結局0.5%高で
取引を終えた。
 ウォルマート・ストアーズは2.8%下落。インド政府が同社のロビー活動を
めぐる調査を実施すると発表したことが嫌気された。
 
 ダウ工業株30種<.DJI>は2.99ドル(0.02%)安の1万3245.45ドル。
 ナスダック総合指数<.IXIC>は8.49ポイント(0.28%)安の3013.81。
 S&P総合500種<.SPX>は0.64ポイント(0.04%)高の1428.48。
 
 FOMC声明では、9月に打ち出した月額400億ドルのモーゲージ担保証券(MB
S)買い入れを継続すると同時に、新たに国債を月額450億ドル買い入れる方針を明ら
かにした。また、失業率が6.5%に低下するまで事実上のゼロ金利政策を継続する方針
を示した。
 しかしバーナンキ議長は会見で、「財政の崖」協議での合意を実現するために市場が大
幅下落に追い込まれることがないよう願っていると発言。
 BB&Tウェルス・マネジメントのシニアバイスプレジデント、バッキー・ヘルウィグ
氏は「当初は量的緩和(QE)拡大が間違いなく好感されたが、出口戦略や現在の政策の
有効性をめぐり依然として一定の不透明感があることが議長会見で示された」とし、「財
政の崖」から転落した場合の深刻な影響にFRBとして対処できないという事実をバーナ
ンキ議長はあらためて強調したとの見方を示した。
 
 米与野党間では「財政の崖」をめぐる協議が加速したものの、共和党のベイナー下院議
長は、オバマ大統領との間に依然「深刻な隔たり」があるとの認識を示した。
 保険大手エトナは3.2%高。同社は前日、2013年の業績について、増収
増益になるとの見通しを示した。
 
 ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約65億
8000万株。年初来の1日平均は65億2000万株となっている。
 騰落銘柄比率はニューヨーク証券取引所が約15対16、ナスダックはおよそ2対3だ
った。

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