11月タイCPI上昇率は鈍化、食品インフレ率が低下

[バンコク 3日 ロイター] タイ商務省が3日発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比2.74%で、10月の同3.32%から鈍化した。ロイターがまとめたエコノミスト予想の3.22%も下回った。
食品のインフレ率が10月から低下したことが背景。
今回のCPI上昇率鈍化を受け、タイ中銀には、政策金利を低水準に据え置く、あるいは経済成長の支援に必要ならば利下げする余地が残された。
大半のエコノミストは、インフレ率が2013年に再び上昇する可能性があるなかで、政策金利は短期的に2.75%に据え置かれるとみている。
11月のコアCPI上昇率は前年比1.85%で、エコノミスト予想の同1.83%を上回った。
1─11月のCPI上昇率は2.96%だった。中銀が金融政策運営で採用するコアインフレ率の目標レンジは0.5─3.0%。
11月の食品インフレ率は前年比1.92%で、10月の3.35%から低下した。
商務省のVatcharee Vimuktayon氏は11月のCPI上昇率の減速について、食品・飲料価格の上昇率が鈍化したことなどが主な要因だと説明した。さらに「来年のインフレ率は原油価格が1バレル=100─120ドルとなるため、2.8─3.4%に上昇する」との見方を示した。
タイでは、政府による物価統制と補助金支出によってインフレが抑制されている。
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