【シンガポール=吉村英輝】タイの首都バンコクで起きた爆弾テロで、タイ警察が逮捕した男が、首謀者は「イザン」という名前の中国人だと供述していることが8日、分かった。ウイグル族とみられる。タイの英字紙ネーション(電子版)が伝えた。首謀者は事件前日の8月16日、バンコク近郊のスワンナプーム国際空港からタイを出国したという。
供述した男は、ユスフ・マイライリ容疑者(25)で、タイとカンボジアの国境付近でタイ当局に拘束された。中国の新疆ウイグル自治区出身を示すパスポートを所持していた。
首謀者は、無料通話アプリ「ワッツ・アップ」で仲間と連絡をとり、同容疑者に爆発後の写真を撮影して送信するよう指示していたという。供述では、一連の爆破事件に関与したのは計6人。
バンコク・ポスト紙によると、同容疑者は、両親がまだ自治区に住んでいるとする一方、中国への送還を拒み、タイ国内での処罰を希望して供述を始めたという。実行犯とされる「黄色いシャツ」の男に爆発物を渡したことを認めた。