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【タイ】ほかにどこにもないスタイル 国鉄駅前のゴザ居酒屋
配信日時:2015年9月7日 17時00分 [ ID:2480]

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メコンウィスキーの瓶に入れられているが、中身はラオカオ(焼酎のようなもの)に漢方薬を漬け込んだもの。どの店でも1本100バーツ。

 2015年9月7日、タイ旅行で普通の飲食店に飽きた人にお勧めの屋台を紹介したい。

 ここは国鉄ホアランポーン中央駅近くの歩道で、ちょうど地下鉄の出口前に広がっているゴザを敷いただけの屋台群だ。21時ごろから始まり、店名はなく、ここに足繁く通う日本人はゴザ居酒屋とかゴザ・バーと呼んでいる。

 ここはタイ東北地方のロイエット県スワナプーム郡の女性たちだけが集まって開いており、東北料理の代表格のソムタムなどを振る舞いながら、タイ漢方を漬け込んだ薬用酒を楽しむ。以前は売春などをしている女性がいるとされていたが、実際にはタイ人による思い込みが噂となって広まっただけで、ここは純粋な飲食店だ。

 日本語はまったく通じないが、彼女らは持ち前の明るさで外国人を受け入れてくれるので、日本人ファンは多い。食べものもひと皿50バーツ(約170円)と安いが、本場の人が作るので非常に辛い。辛くしないように頼むことも可能ではあるものの、調理用の容器にすでに唐辛子のエキスが大量についているので辛さは覚悟が必要である。

 ここで飲む薬用酒は「虎11頭」と名づけられた市販の漢方を数時間から数日漬けたもので、ひと瓶あたり100バーツで販売される。元の酒はラオカオという、沖縄県の泡盛の原型とも言われる強いものだ。しかし、漢方に漬けることでまろやかな口当たりになる。

 注意したいのは、この酒は区役所の酒類販売の許可を得ていない、いわゆる密造酒だ。そのため深夜過ぎになると警察の取り締まりが入る場合もあるが、買って飲むのは違法ではないようで、警察などが来ても客が咎められることはない。しかし、社会情勢が変化するとタイは法律の運用がすぐに変わるので、注意しながら飲みたい。

【執筆:高田胤臣】

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