UPDATE2: 米国株式市場=小幅安、「財政の崖」への懸念・ウォルマート<WMT.N>の売りが重し

                   (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
     終値         12542.38(‐ 28.57)
       前営業日終値       12570.95(‐185.23)

ナスダック総合<.IXIC>
     終値         2836.94(‐ 9.87)
       前営業日終値       2846.81(‐37.08)

S&P総合500種<.SPX>
     終値         1353.33(‐ 2.16)
       前営業日終値       1355.49(‐19.04)
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 [ニューヨーク 15日 ロイター] 15日の米国株式市場は小幅安で終了した。減
税失効と歳出の自動削減開始が重なる「財政の崖」問題をめぐる議会での討議が長引くと
の懸念から売りが出た。
 小売り大手ウォルマート・ストアーズがこの日発表した第3・四半期決算を受
け売られたことも相場の重しとなった。
 ウォルマートは3.6%安の68.72ドルで取引を終えた。

 ダウ工業株30種<.DJI>は28.57ドル(0.23%)安の1万2542.38ドル。
 ナスダック総合指数<.IXIC>は9.87ポイント(0.35%)安の2836.94。
 S&P総合500種<.SPX>は2.16ポイント(0.16%)安の1353.33と、
3カ月半ぶりの安値で取引を終えた。
 
 市場では、「財政の崖」問題が回避されない場合、米経済が再び縮小するとの懸念が出
ている。
 アラン・B・ランス・アンド・アソシエーツのプレジデント、アラン・ランス氏は、欧
州の債務危機に加え、米国企業の業績見通しが不透明なため、株式の適正水準に関する見
極めが難しくなっているとし、「業績の伸びがどの程度になるのか読めないため、バリュ
エーションの面でも不透明性になっている」と述べた。

 市場では、16日にホワイトハウスで行われるオバマ大統領と議会指導者との間の「財
政の崖」問題をめぐる協議が注目を集めている。
 ウォーレン・フィナンシャル・サービスのシニアエコノミスト、トロイ・ローガン氏は、
「米政府が今後きちんと機能するのか不透明感があり、これが市場に重くのしかかって
いる」と述べた。
 
 イスラエル軍がパレスチナのガザ地区への空爆を続けるなど、中東情勢が不安定になっ
ていることも、相場の重しとなった。
 
 アップルは2.1%安の525.62ドルで終了。9月に付けた高値から
約25%下げている。
 一方、ディスカウントストア大手ターゲットは1.7%高。この日発表した第
3・四半期決算が予想を上回ったことが好感された。
 取引終了後にパソコン(PC)大手デルが発表した決算で、売上高が予想を若
干下回ったことで、同社株は時間外取引で2.2%下落した。
 
 ニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、ナスダックの3市場の出来高は
約72億6000万株と、年初来の1日平均の約65億株を上回った。
 騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所が975対2069、ナスダック市場が948
対1506だった。

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