UPDATE1: アジア通貨動向(11日)=シンガポールドル小幅上昇、金融緩和は織り込み済み
[シンガポール 11日 ロイター] アジア通貨市場では、中銀の政策方針発表を翌日に控えシンガポールドルが小幅上昇。その他の通貨も序盤の下げを取り戻す動きとなっている。
アジア通貨は、スペインの格下げを嫌気して軟調なスタートを切ったが、良好な豪雇用統計に支援された豪ドル上昇やユーロのショートカバーを背景に持ち直した。
シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は12日、金融政策声明を発表する。MASは、金融政策手段であるシンガポールドル相場の上昇ペースを落とすことにより金融緩和をすると予想されている。市場は織り込み済みで、シンガポールドルはさほど圧迫されないとの声が出ている。
0630GMT(日本時間午後3時30分)時点でシンガポールドルは対ドルで0.18%高の1.2287シンガポールドル。
ウォンは輸出業者の決済需要で上昇。ドルのストップロスの売りを促した。
この日発表された利下げは予想通りで、市場の反応はほとんどなかった。
ルピアは輸入業者や外銀のドル需要に押され下落した。中銀は散発的にルピア安抑制のための介入を実施したもよう。
中銀は今後も介入を続ける見込みだが、以前ほど積極的ではない可能性があるとみられている。
リンギは1ドル=3.0790リンギが支持線となり、序盤の下げを回復した。
政府がパーム油の輸出税引き下げを承認したことも支援材料となった。
市場では、ドルロングのポジションを構築していたトレーダーが利益確定に動き、輸出業者は3.0800リンギを超える水準でドル売りを加速させていた。
*0630GMT(日本時間午後3時30分)現在のアジア地域の通貨の対米ドル相場は以下の通り。
シンガポールドル 1.2287
台湾ドル* 29.296
韓国ウォン 1114.08
タイバーツ 30.72
フィリピンペソ 41.58
インドネシアルピア 9605.00
インドルピー 53.07
マレーシアリンギ 3.0730
人民元 6.2777
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