タイのTCCグループ、F&N<FRNM.SI>のTOB実施へ

 [シンガポール 13日 ロイター] タイの富豪チャロエン・シリワタナパクディー氏関連の企業グループは、シンガポールの複合企業フレーザー&ニーブ(F&N)買収に向け、1株8.88シンガポールドルで株式公開買い付け(TOB)を行うことを明らかにした。
 シンガポール取引所への提出書類によると、チャロエン・シリワタナパクディー氏が経営権をもつタイ・ビバレッジと関連会社のTCCアセッツは、F&Nの株式保有率を30.36%に引き上げた。
 シンガポールの法律では、出資比率が30%に達した場合、TOB実施の義務が生じる。
 これにより、オランダのビール醸造大手ハイネケンによるアジア・パシフィック・ブルワリーズ(APB)買収の行方が不透明になる。F&NはAPB株の40%を保有している。
 F&Nは、APB株をハイネケンへ売却する可否を問う株主投票を9月28日に実施する。F&Nの株主にはキリンホールディングス<2503.T>が含まれる。

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