タイ・ホットストック=銀行株が高い、預金保護上限据え置きを好感

 [27日 ロイター] 27日のバンコク株式市場でSET指数<.SETI>は前日終値比12.56ポイント(1.09%)高の1163.65で前引けた。
 以下の銘柄が注目されている。
 ◎銀行株指数<.SETB>が2%上昇し、1週間ぶりの高値をつけた。
 内閣が、預金保護の上限引き下げを延期すると決めたことで、銀行間の資金調達競争の激化と、それが利ざやを圧迫することへの懸念が和らいだ。
 前引け時点(0530GMT、日本時間午後2時半)で銀行株指数<.SETB>は2%高。サイアム・コマーシャル銀行が2.8%高の145バーツ、アユタヤ銀行が2.6%高の29.25バーツと、上昇を主導している。
 メイバンク・キムエン証券はリポートで、預金保護上限の引き下げが延期されたことはタイの銀行の流動性などの面から見てプラスとの見解を示した。各行の資金調達コストが低下し、債券発行による資金調達を避けることができると指摘。「中小銀行は大手銀よりも、この措置によって受ける恩恵が大きいと予想される」とした。
 内閣は26日、金融機関が破綻した場合に保護される預金額の上限について、現在の1口座5000万バーツ(約157万ドル)をあと3年間維持すると決定。8月11日から上限を100万バーツに引き下げる計画は実施されなかった。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab