米国株式市場=前日の大幅安から反発、銀行株・フェイスブック<FB.O>など高い

                   (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
     終値         12640.78(+ 67.21)
       前営業日終値       12573.57(‐250.82)

ナスダック総合<.IXIC>
     終値         2892.42(+33.33)
       前営業日終値       2859.09(‐71.36)

S&P総合500種<.SPX>
     終値         1335.02(+ 9.51)
       前営業日終値       1325.51(‐30.18)
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 [ニューヨーク 22日 ロイター] 22日の米国株式市場は前日の大幅安から反発。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが前日発表した銀行格下げで、一部
の内容が予想ほど悪くなかったとの見方から、銀行株などに買い戻しが入った。
 ダウ工業株30種<.DJI>は67.21ドル(0.53%)高の1万2640.78ドル。
 ナスダック総合指数<.IXIC>は33.33ポイント(1.17%)高の2892.42。
 S&P総合500種<.SPX>は9.51ポイント(0.72%)高の1335.02。
 週間では、ダウが0.9%安、ナスダックが0.7%高、S&Pが0.6%安。
 
 ムーディーズは21日、大手金融機関15社を格下げした。最も市場の関心を集めてい
たモルガン・スタンレーは、長期優先無担保債務格付けが「A2」から「Baa1」
に2段階引き下げられた。見通しは「ネガティブ」。ムーディーズは2月、同行の格付け
を最大で3段階引き下げる可能性があるとしていたが、実際は2段階の引き下げにとどま
った。
 同行はトレーディングの規模が比較的大きいことなどから、米銀の中で格下げの影響を
最も受ける銀行とみられていたが、2段階の格下げとなった結果、格付けはバンク・オブ
・アメリカやシティグループよりも高い水準にとどまり、ゴールドマン・サ
ックスに比べ1段階低い水準となった。
 モルガン・スタンレーは1.3%高。JPモルガン・チェースも1.4
%上昇した。KBW銀行株指数<.BKX>は1.4%高。
 
 ソラリス・アセットマネジメント(ニューヨーク)のティム・グリスキー最高投資責任
者(CIO)は、前日の下げを受け、相場に一定の自律反発がみられたと指摘。ムーディ
ーズの銀行格下げについて「概ね予想通りで、現時点では欧州動向が引き続き焦点になっ
ている」と述べた。
 独仏伊スペインの4カ国首脳は22日、ローマで会談を行い、欧州連合(EU)の域内
総生産(GDP)の約1%に相当する1300億ユーロ(1560億ドル)規模の成長支
援策を欧州は導入すべきとの考えで一致した。 一方、焦点となっているユーロ圏共同債
の導入や救済基金の柔軟運用については、ドイツの抵抗が根強く、話し合いは平行線に終
わった。
 
 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)大手のフェイスブックは3.8
%高の33.05ドル。過去2週間では21%強値上がりしているが、公開価格の38ド
ルには依然届いていない。同銘柄はラッセル3000指数<.RUI>の暫定的な追加銘柄に指
定されている。
 「レッド・ロブスター」など経営するダーデン・レストランツは0.7%安。
売上高が予想を下回ったほか、利益見通しも予想に届かなかった。
 
 ニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、ナスダックの3市場の出来高は約
77億株で、昨年の一日平均の78億4000万株を下回った。

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