米国株式市場=小幅続伸、堅調な小売売上高統計受け

(本文中のデータを更新しました)
    [ニューヨーク 11日 ロイター] - 
            
  (カッコ内は前営業日比)

  ダウ工業株30種(ドル) 
     終値         18039.37(+38.97)
       前営業日終値       18000.40(+236.36)

  ナスダック総合 
     終値         5082.51(+5.82)
       前営業日終値       5076.69(+62.82)

  S&P総合500種 
     終値         2108.86(+3.66)
       前営業日終値       2105.20(+25.05)
    
    
    11日の米国株式市場は小幅続伸。ヘルスケア関連株を含むディフェンシブ銘柄が上
昇を主導。朝方発表された5月の米小売売上高統計は堅調な内容となり、消費支出に弾み
がついているとの見方が高まった。
    
    ダウ工業株30種 は38.97ドル(0.22%)高の1万8039.37ド
ル。
    ナスダック総合指数 は5.82ポイント(0.11%)高の5082.51
。
    S&P総合500種 は3.66ポイント(0.17%)高の2108.86。
    
    S&Pヘルスケア株指数 は0.5%上昇。製薬のイーライ・リリー 
が4.1%高とセクター全体をけん引した。同社のアルツハイマー型認知症の治験薬に関
する延長試験のデータが数週間中に医師が入手できるようになるとの期待が広がった。
    S&P公益株指数 は0.7%上昇で、この日最も堅調なセクターになった
。
        
    クラウドコンピューティングのシトリックス・システムズ は6.7%上昇。
株主でヘッジファンドのエリオット・マネジメントから事業部門売却や経費削減、自社株
買いを要求された。
    ドーナツチェーンのクリスピー・クリーム・ドーナツ は、2016年の利益
見通しの下限引き上げを受け、13.9%上がった。
    石油・天然ガスのヘス は4.9%高。米主要シェール産地のバッケン鉱区の
ミッドストリーム資産をプライベート・エクイティに売却すると発表した。
    
    5月小売売上高は前月比1.2%増と市場予想を上回る伸びで先週の力強い雇用統計
などに続き、当初もたついていた第2・四半期の米経済活動が勢いを増していることを示
唆した。
    ただ株式市場には、依然としてギリシャ金融支援協議に対する懸念がくすぶっている
。国際通貨基金(IMF)は11日、ギリシャとの意見の相違がなお大きいとの理由から
ブリュッセルに滞在していた交渉団が撤収したことを明らかにした。    
    
    騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1866で下げ1204(比率は1.5
5対1)、ナスダックが上げ1403で下げ1348(1.04対1)だった。
    BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約58
億株で、6月平均の61億株を下回った。

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