アジア通貨動向(22日)=バーツ下落、暴力深刻化に関する懸念で
ロイター編集
[シンガポール 22日 ロイター] - アジア新興国通貨では、タイ・バーツが下落。政府がバンコクとその近郊に非常事態宣言を発令した後、政府支持派の地方指導者が撃たれたため、暴力行為の拡大に関する懸念が高まった。この日は、タイ中央銀行による金融政策決定も控えている。
米連邦準備理事会(FRB)が一段の緩和縮小を実施するとの観測を背景に、その他通貨も大半が下落した。
緊張感が高まるタイでは、北東部のウドンタニ県で政府支持派「赤シャツ」運動の現地指導者が撃たれて負傷した。
この出来事で一部投資家がバーツの資産を売却し、バーツは0.1%安の1ドル=32.89バーツを付けた。
中銀の金融政策決定を控えるこの日は、バーツは上昇して始まっていた。
韓国ウォン は一時0.5%下落し、1ドル=1070.2ウォンとなった。 NDF(ノンデリバラブルフォワード)市場がオフショアファンドの売りを背景に、オーバーナイトで軟調に推移したことが影響した。
マレーシアリンギ は0.3%安の1ドル=3.3325リンギで、8月28日以来の安値となった。投機筋などから売りが出た。
フィリピンペソ は0.3%下落し、2010年8月以来の安値である1ドル=45.38ペソを付ける場面もあった。
0520GMT(日本時間午後2時20分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場は以下の通り。 円 104.45
シンガポールドル 1.2778
台湾ドル 30.150
韓国ウォン 1067.70
タイバーツ 32.89
フィリピンペソ 45.28
インドネシアルピア 12140.00
インドルピー 61.91 マレーシアリンギ 3.3265
人民元 6.0503
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」