東南アジア株式=大半が下落、シンガポールは逆行高

[バンコク 11日 ロイター] - 週明け11日の東南アジア株式市場の株価は大半が下落した。国内投資家が利益確定に走ったバンコク市場は日中安値で終了。一方、シンガポール市場では大型株に選別買いが入り、ほぼ1週間ぶりの高値を付けた。
バンコクのSET指数 は0.61%安の1501.30で終了。終盤になって銀行株が売られ、クルンタイ銀行 は0.5%安、サイアム・コマーシャル銀行 は1.2%安となった。
証券取引所のデータによると、個人投資家や小口ブローカーが売り越した一方、外国人投資家は16億7000万バーツ(5000万ドル)を買い越した。海外勢は直近の7営業日で計96億バーツ(2億8500万ドル)を売り越していた。
クアラルンプール、マニラ、ジャカルタの各市場では海外勢が売りを主導し、売越額はそれぞれ1億6574万リンギ、8億3200万ペソ、667億ルピア。総合株価指数はクアラルンプール が0.21%安の1805.49、マニラ が0.19%高の7777.90、ジャカルタ が0.19%安の5172.48で引けた。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI) は0.54%高の3470.80と、終値ベースで今月5日以来の高値水準で終了。
通信最大手シンガポール・テレコム(シングテル) とユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB) はいずれも約1%高となった。
中国の追加利下げを受け、この日の世界の株価は史上最高値に近い水準を維持した。だがユーロ圏市場ではギリシャの財政問題に進展がみられないことから、債券とユーロが安値圏にとどまっている。
シンガポールを拠点とするNRAキャピタルのリポートによると、ギリシャの改革に向けた交渉が頓挫し、同国がデフォルト(債務不履行)に陥った場合、STIは3370の水準まで下落する可能性があるという。
ホーチミン市場のVN指数 は0.51%安の551.67で取引を終えた。

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