東南アジア株式=マニラとジャカルタ以外は弱めの値動き
ロイター編集
[バンコク 9日 ロイター] 9日の東南アジア株式市場の株価は、マニラ市場とジャカルタ市場がまずまずの上昇を示した。不動産株と銀行株への選別買いに支えられた。一方他の市場は利食い売りが出る中をほぼ横ばいか、下落した。
この日発表予定の米雇用統計を控え、多くの市場参加者は模様眺めを続けているようだった。
マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>は0.49%高。売買代金は30日平均の半分程度だった。ジャカルタ市場の総合株価指数<.JKSE>は0.6%高。売買代金は月間平均の84%ほどだった。
他市場では値動きの荒い展開となり、シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は取引前半での上昇分を消し、0.24%安で終了。クアラルンプール市場のクアラルンプール総合株価指数(KLCI)<.KLSE>は0.04%高。バンコク市場のSET指数<.SETI>は0.82%安。
週間ベースでは6市場とも小幅な下落を記録。特に下げたのはホーチミン市場のVN指数<.VNI>で、9日は0.1%高だったが、週間では1.7%安。
バンコクのキャピタル・ノムラ・セキュリティーズのシニアアナリストは、9日のバンコク株の下落が「主に利食い売りによるものだったようだ」と指摘した。
活発に取引された銘柄では、フィリピンの不動産開発会社アヤラ・ランドが2.2%高、インドネシアの国営マンディリ銀行は0.8%高。
パーム油相場の上向きな見通しを背景にパーム油株が上昇。シンガポール上場のパーム油大手ゴールデン・アグリ・リソーシズは2.8%高。バンコク市場では、化学大手インドラマ・ベンチャーズが3.1%安で終了した。
ギリシャが金融支援確保に向け大きく前進し、また米雇用統計で非農業部門の就業者数が労働市場の回復を裏付ける内容になるとの期待を背景に、アジア株は上昇。1012GMT(日本時間午後7時12分)時点で、MSCIアジア太平洋株指数(日本除く)<.MIAPJ0000PUS>は0.89%高、MSCI東南アジア株指数<.MISU00000PUS>は0.21%安。
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