UPDATE1: 米国株式市場=ほぼ横ばい、ダウ一時1万3000ドル回復

                   (カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
     終値         12965.69(+15.82)
       前営業日終値       12949.87(+45.79)

ナスダック総合<.IXIC>
     終値         2948.57(‐3.21)
       前営業日終値       2951.78(‐8.07)

S&P総合500種<.SPX>
     終値         1362.21(+0.98)
       前営業日終値       1361.23(+3.19)
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 [ニューヨーク 21日 ロイター] 21日の米国株式市場はほぼ横ばい。ダウ工業
株30種が一時、2008年5月以来初めて1万3000ドル台を回復したが、その後は
上げ幅を縮小した。原油相場の上昇を受け、経済の先行きに対する不透明感が広がってい
る。
 
 ダウ工業株30種<.DJI>は15.82ドル(0.12%)高の1万2965.69ドル。
 ナスダック総合指数<.IXIC>は3.21ポイント(0.11%)安の2948.57。
 S&P総合500種<.SPX>は0.98ポイント(0.07%)高の1362.21。
 
 ユーロ圏財務相がギリシャに対する第2次支援策を承認したことで、同国が無秩序なデ
フォルト(債務不履行)に陥る状況が当面回避されたことも相場を下支えした。ただ市場
ではほぼ織り込み済みだったという。
 こうしたなか、イランの供給懸念を背景とした原油価格の値上がりが売り材料となった。
米原油先物は2.5%高の105.84ドルと、9カ月ぶりの高値をつけた。
 経済状況の改善や欧州債務危機の安定化を示す徴候もうかがえるなか、ダウ平均は年初
以降で6.1%上昇、S&P500も8.3%値上がりしている。
 DAダビッドソン&カンパニー(オレゴン州)の首席市場ストラテジスト、フレッド・
ディクソン氏は、「これまでの相場上昇を考えると、多少ながら一定の売り圧力に見舞わ
れている」と指摘。さらに、石油価格の値上がりで消費者が支出を控えたり企業のコスト
が増すことから「企業収益をめぐる懸念も一部浮上している」と述べた。
 
 個別銘柄では、小売のウォルマート・ストアーズが3.9%値下がりし、ダウ
平均の足を引っ張った。第4・四半期(11─1月)決算は、値引きが響いて市場予想を
下回った。同社は一段の値引きを計画しており、利益率が縮小するとみられている。
 一方、百貨店のメーシーズは1.2%高。四半期決算は増益となり、今年度の売
上高も増加する見込みを示した。
 アップルは2.5%高。米国際貿易委員会(ITC)は17日、台湾のスマー
トフォン(多機能携帯電話)大手、宏達国際電子(HTC)<2498.TW>が保有する特許に
ついて、アップルによる侵害は認められないとの判断を示した。

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