東南アジア株式=小幅高、マニラ市場は過去最高値に急伸
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[バンコク 20日 ロイター] 週明け20日の東南アジア株式市場では、マニラ市場の株価が1.3%高となり、過去最高値を更新した。原油価格の上昇につれコモディティ関連銘柄が上昇する中、優良企業に物色買いが入り、ほかの市場も小幅高となった。
中国人民銀行(中央銀行)による予想外の預金準備率引き下げ発表に加え、ギリシャに対する第2次支援策が正式に承認されるとの見方が広がり、域内の市場ではリスク資産に対する選好が強まった。
MSCIアジア太平洋株指数(日本除く)<.MIAPJ0000PUS>は0944GMT(日本時間午後6時44分)時点で0.68%高。一方、MSCI東南アジア株指数<.MISU00000PUS>は0.9%高。
シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は0.7%高。クアラルンプール市場のクアラルンプール総合株価指数(KLCI)<.KLSE>は0.2%高。ホーチミン市場のVN指数<.VNI>も2.7%高と値上がりした。
ジャカルタ市場の総合株価指数<.JKSE>は、序盤の下げ分から値を戻し、0.09%高。バンコク市場のSET指数 <.SETI>は0.5%高で終了した。大半の市場では出来高が減少し、利益確定売りも出される中、もみ合い商状となった。
タナチャート証券(バンコク)の投資助言サービス部門責任者、ピチャイ・ラーツポンキジ氏は「域内の市場では、一部で利益確定売りも出ている。株価はこれまで、予想していたよりもやや速いペースで上昇していた。このため、市場では利益確定がより意識されるようになっている」と指摘した。
タイ国家経済社会開発庁(NESDB)が同日発表した2011年第4・四半期の国内総生産(GDP)成長率は、洪水被害の影響などで予想を下回り、市場で慎重姿勢が強まった。
バンコク市場のSET指数は、エネルギー関連株の構成比率が最大。このため、エネルギー関連株の上昇が相場全体をけん引した。時価総額最大のタイ石油会社(PTT)は2.9%高と急伸した。
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