気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年11月15日付
●TPP 米産業界、車、牛肉、簡保に照準、日本に厳しい要求も(読売・8面)
●TPP参加へ加速、各国、雪崩打ち表明(朝日・1面)
●政府・民主、製造業派遣禁止見送り、自公に譲歩登録型も(毎日・1面)
●三菱、タイ工場再開、1カ月ぶり、日産・マツダも、ホンダ二輪工場を再開(毎日・7面)
●スパコン「京」圧勝で連覇、計算速度、2位中国の4倍(産経・1面)
●自動車取得税の廃止検討、民主税制、消費増税と同時期に(日経・1面)
●日産、部品共通化生きる、車各社、タイ工場再開(日経・11面)
●カローラ生産、トヨタが再編、一部を東北と米に(日経・11面)
●ホンダ新型軽ワゴン、ライバル車と同じ124万円、ダイハツ「タント」と正面対決(日経・11面)
ひとくちコメント
10月上旬から1カ月以上にも及んでいるタイの大洪水の影響で現地工場の生産をストップしていた三菱自動車と日産自動車、マツダの3社が生産再開にこぎつけた。
トヨタ自動車も21日には現地生産を再開する計画だが、ホンダは二輪工場は再開したものの、工場がまるごと冠水したアユタヤの四輪工場の再開のめどはたっていないという。
14日付の朝日、東京が「タイ洪水、三菱自なド生産再開」と報じたほか、今日も毎日、産経、日経が取り上げている。このうち、日経は、日産と三菱の再開にスポットを当てた記事を掲載。約1カ月での復旧は「当初の予測を上回る速さだ」として、日産には「クロス・ファンクション」と呼ぶ独自の経営手法があることを紹介している。カルロス・ゴーン社長が持ち込んだ仕組みで、部門や地域を越え、議論を重ねながら最善の解決策を探る手法だそうだ。先の中間決算発表の席では、トヨタの小澤哲副社長も「日産さんの手法を学んでみたい」と称讃したほどだった。
一方、三菱自動車は、バンコク郊外のラムチャバン工場が再開初日から「昼夜2交代のほぼフル操業」の状態まで復旧。今後は「残業や休日出勤で遅れを取り戻す」と、三菱自動車タイランドの村橋庸元社長のコメントを伝えている。
バンコクの中心部に向かって南下を続けていた大量の水が減少し、水位が低下してきたという情報も流れている。今後はホンダの四輪工場がいつ再開にこぎつけられるかどうかに注目が集まる。