タイ警察は5日、タイ中部サムットプラーカーン県ムアン郡のコンドミニアムを強制調査し、詐欺容疑でスポンポン氏(31)と3人の女を逮捕した。警察少将Theeradet Thamsuthee氏が率いるポリス・サイバー・タスクフォース(PCT)第5番チームが実行した。中部スパンブリー県の裁判所が逮捕状を発行。強制捜査でパソコン3台、携帯9台、通帳5冊、SIMカード38個を押収した。
バンコクポストの報道によると、4人は魅力的な表示をしたFacebookアカウントを作成して被害者をだまし、「E-SHIPING SHOP」という実在しない偽の会社に投資させたという。
またプラチャーチャート紙によると、SNSのやりとりなどで恋愛感情を抱かせ、架空の投資話に勧誘する手口だという。こうした詐欺コールセンターの拠点は近隣諸国にあることが多く、ここ数年間、タイ国内には存在しなかった。
容疑者の1人は、カンボジアで詐欺コールセンターの従業員だったと証言。1カ月で約1億バーツをだまし取ったという。中国人のボスから3%ほどの分配しか得られないことに不満を持ち、カンボジアの詐欺グループの手口や情報を集め、今年の9月ごろにタイへ帰国。カンボジアにいるタイ人プログラマーに60万バーツでプログラム作らせて、同じ詐欺グループから集めた3人とともにタイ国内で詐欺のコールセンターを始めたという。
容疑者はタイの詐欺コールセンター創設者になることを希望し、事業拡大のための起業を考えていたが、たった2カ月で逮捕された。