「国際政治経済懇談会」を開催、骨太方針に反映=西村再生相

「国際政治経済懇談会」を開催、骨太方針に反映=西村再生相
 6月15日、西村経済再生相は、新型コロナウイルスを巡る情勢をタイムリーに把握し、今後の経済・財政政策の参考にするため「国際政治経済懇談会」を開催することを明らかにした。写真は2019年9月、都内で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
[東京 15日 ロイター] - 西村康稔経済再生相は15日夕方の記者会見で、新型コロナウイルスを巡る情勢をタイムリーに把握し、今後の経済・財政政策の参考にするため「国際政治経済懇談会」を開催することを明らかにした。今週17日にも1回目の懇談会を開く。
7月に取りまとめる骨太方針やTPP(環太平洋連携協定)などの政策運営を検討する際に参考にする。懇談会は7人の有識者で構成され、東京大学大学院の久保文明教授が座長を務める。前日銀副総裁の中曽宏・大和総研理事長(東京国際金融機構会長)や国際政治学者の三浦瑠麗氏も名を連ねる。
懇談会は6月中に4回程度開催する予定で、骨太方針に反映させるため、その前に専門家の意見を聞く。
一方、西村経済再生相は、コロナショックでサプライチェーンの停滞が起きたことに触れ、「さまざまな医療物資を中国をはじめ海外に依存してきた」と述べ、サプライチェーンの多層化・多角化により有事の際も供給が止まらない体制の構築が重要と指摘した。
信頼できる国同士で必要不可欠な物資を融通し合うような枠組みも必要だとし、「既に収束が成し遂げられているベトナム、ニュージーランド、オーストラリアと近々、電話会談を始めたい」と述べた。
また、東京都で連日、40人を超える新型コロナの感染者が確認されているものの、19日に経済活動を引き上げるとする方針について、変更の予定はないと語った。
東京都における感染者の増加は、一部のホストクラブが従業員に対し、積極的にPCR検査を受けさせた結果であると指摘。「今後の状況をしっかり注視しながら、専門家の意見を聞いていきたい」と述べた。
*内容を追加して再送します。

浜田寛子 編集:内田慎一

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab