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【特集】コンドーテック Research Memo(5):タイの子会社を通じてアセアン事業拡大を進めていく方針


■業績動向

(2)第2四半期に2件のM&Aを実施

コンドーテック<7438>は当第2四半期に2件のM&Aを実施した。1つ目は、タイの現地法人(非連結子会社、出資比率49%)に関して8月に増資を行い、増資後に現地の共同出資会社から全株式を取得し、実質完全子会社化(連結子会社化)した。2012年にタイの現地企業と合弁で設立した会社であり、産業資材、鉄骨資材及び電設資材の輸出入とタイ国内での販売を行っている会社となる。業績は2014年3月期に売上高244百万円、営業利益13百万円の水準となっている。

同社は中期的に海外売上高を拡大していく方針を打ち出しており、なかでも今後の経済成長が見込まれるアセアン地域の強化を掲げている。この中でタイの現地法人は、インドネシアやシンガポール、ベトナムへの輸出拠点としての機能も果たしており、同子会社を通じてアセアンでの事業拡大を進めていく方針だ。当第2四半期累計期間の海外売上高は前年同期比21%増の232百万円となっているが、このうち66%はタイ現地法人向けで占められている。タイ現地法人の最終仕向地先別売上高で見ればインドネシアが36%、タイが16%、シンガポールが11%、ベトナムが3%の構成比となっている。また、アセアン以外の仕向地先では中近東が14%、香港、台湾、北米などが各4~5%の水準となっている。

もう1つのM&A案件としては、自動車電装品や精密機器などの生産ラインで使用される各種機械装置、省力化機器、搬送装置等の開発製造を行う中央技研(株)の子会社化である。8月に株式を70百万円で100%取得し、完全子会社化した。中央技研の売上高は2014年5月期で139百万円、営業利益は2百万円の水準であり、同社の業績に与える影響は軽微なものの、中央技研の省力化機器を自社の生産ラインに活用することで、生産効率の向上が期待されるほか、両社の技術を融合することで、付加価値の高い製品の開発に結び付けていくシナジー効果を期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《FA》

 提供:フィスコ

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