ジップエアが貨物で初就航、旅客便実現せず 黒字化目標は維持

[東京 3日 ロイター] - 日本航空<9201.T>傘下の格安航空会社(LCC)ジップエア・トーキョーは3日夕、貨物専用便として成田からタイ・バンコクに向けて初就航した。当初5月に予定していた旅客便としての初就航は新型コロナウイルスの感染拡大に伴うタイの入国制限で実現せず、貨物専用便として就航した。
同社の西田真吾社長は同日の会見後、ロイターに対し、新型コロナ終息後の旅客需要は悲観しておらず、就航2年目での黒字化目標は変えないと述べた。
タイ政府による入国制限の影響で、西田社長は「見通せている範囲では6月いっぱいはこの状態が続く」と話し、当面は貨物専用便のみの運航を続けるとの見解を示した。ただ今後も貨物需要が旺盛であれば「増便を検討していきたい」と語った。各国の入国制限解除後も旅客需要の動向次第では、貨物便が増える場合が「十分あり得る」との見方を示した。
米ハワイ・ホノルル線就航については、当初の予定通り10月25日からの就航を目指すが、米国でも当局職員が在宅勤務中であることなど「通常よりも手間はかかるのではないか」と語った。韓国・ソウル(仁川)線は7月1日に就航を予定していたが、入国制限の影響で未定となっている。

新田裕貴 編集:青山敦子

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