米、中国の南シナ海での威嚇行動批判 「時代錯誤で容認されず」

米、中国の南シナ海での威嚇行動批判 ASEAN関連会合
 11月4日、オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、タイのバンコクで開催された米国・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で講演し、中国の南シナ海での「威嚇」行動を批判した。バンコクで撮影(2019年 ロイター/Soe Zeya Tun)
[バンコク 4日 ロイター] - オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は4日、タイのバンコクで開催された米国・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で講演し、中国の南シナ海での「威嚇」行動を批判した。ASEAN加盟国首脳を、ワシントンで開催する特別サミットに招待した。
中国は、資源豊富な南シナ海で領有権を主張し、一部ASEAN加盟国と対立している。
オブライエン氏は「中国政府は、ASEANの国々が海洋資源を得るのを威嚇によって阻止しようとした。石油・ガスだけでも2兆5000億ドル相当の埋蔵資源にアクセスできなくなっている」と指摘。「この地域は、もっともらしい理論に基づき大国が他の国を支配できる新たな帝国主義時代に関心はない」と述べた。
さらに、紛争は平和的に行われるべきであり、「威嚇したり、海軍民兵や不特定船団を利用して島々を囲い込んだりするのは征服行為に他ならず、21世紀の時代には到底容認されるべきものではない」と強調した。
これに対し、会議に出席した中国の楽玉成外務次官は、地域外の国々が「事を荒立て紛争を煽る」のは受け入れ難いとした上で、南シナ海での行動規範(COC)策定は進捗していると反論した。
オブライエン氏はまた、2020年第1・四半期に米国で開催する方向の特別サミットに招待するトランプ大統領のメッセージを読み上げた。トランプ大統領はここ2年、米ASEAN首脳会議を欠席している。昨年はペンス副大統領が出席した。今年は、ロス商務長官が最高位の代表となった。
*内容を追加します。

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