サウジ石油施設への攻撃、国連安保理の対応に注目

サウジ石油施設への攻撃、国連安保理の対応に注目
9月19日、サウジアラビアの石油施設への攻撃を受け、来週ニューヨークで開かれる国連総会でトランプ米大統領とイランのロウハニ大統領が会談する見込みが薄れる中、米政府当局者やグテレス国連事務総長は国連安全保障理事会の対応を示唆しており、そのタイミングや方法に関心が向けられている。写真は14日、煙をあげるサウジのアブカイク石油施設(2019年 ロイター)
[国連/ドバイ/パリ 19日 ロイター] - サウジアラビアの石油施設への攻撃を受け、来週ニューヨークで開かれる国連総会でトランプ米大統領とイランのロウハニ大統領が会談する見込みが薄れる中、米政府当局者やグテレス国連事務総長は国連安全保障理事会の対応を示唆しており、そのタイミングや方法に関心が向けられている。
ポンペオ米国務長官は18日、サウジ攻撃の問題を米国として安保理に提起するかとの質問に対し、「ニューヨークで米国とサウジがこの問題について多くの議論を行うと確信している」と答えた。また19日には「われわれは平和的解決を望んでいる」と強調した。
ロイターが確認した書簡によると、サウジの国連大使は18日、攻撃について安保理に正式に報告し、国連の専門家による「調査への参加」を要請した。
大使は書簡の中で「現段階の情報はすべて、今回の攻撃がイエメン領土から行われたものではなく、使用された武器がイラン製だったことを示している」と報告した。
国連はイランとイエメンに対する制裁の実施状況を監視し安保理に報告する専門家をサウジに派遣した。
グテレス事務総長は18日、中東で大規模な衝突が発生すれば周辺地域や世界全体に「悲惨な影響」を及ぼすと警鐘を鳴らし、「世界の平和と安全保障に対するこれほど深刻な脅威はない。安保理が果たすべき重要な役割があると確信している」と述べた。
9月の安保理議長国であるロシアの国連大使は、安保理でこの問題を議論すべきかとの質問に対し、「今後の動向次第だ。来週持ち上がるかどうかは分からない。排除はしない」と答えた。

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