米国務長官、日韓対立の仲介めざす ARFで両国外相と会談へ

米国務長官、日韓対立の仲介めざす ARFで両国外相と会談へ
 7月31日、ポンペオ米国務長官(写真)は、アジアにおける2大同盟国である日本と韓国の外相と今週バンコクで会談する際に、両国間の外交摩擦の解消に向けた「道筋を見いだす」よう促す方針を明らかにした。21日にエルサルバドルで撮影(2019年 ロイター/Jose Cabezas)
[バンコク 31日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は31日、アジアにおける2大同盟国である日本と韓国の外相と今週バンコクで会談する際に、両国間の外交摩擦の解消に向けた「道筋を見いだす」よう促す方針を明らかにした。
日韓関係は日本政府による韓国向け半導体材料の輸出規制強化などを巡って悪化している。
ポンペオ長官は今週バンコクで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)に合わせて日韓の外相と個別の会談を予定しており、その後、3者会談も行う予定。
長官はバンコクに向かう機中で、記者団に対し「前に進む道筋を見いだすよう促す」と述べた。
「両国とも米国の偉大なパートナーだ。北朝鮮の非核化に向けた米国の取り組みにおいて、われわれと緊密に協力している。双方にとって望ましい状況を見つける手助けができれば、それが米国にとって重要と考える」と語った。
日韓の対立を巡り、米政府高官は30日、日韓が話し合いの時間を確保するための「スタンドスティル(据え置き)協定」を締結するという仲介案を米政府が示したと述べている。[nL4N24V4RH]
これについて、菅義偉官房長官は31日の会見で、そのような事実はないと否定し、日本の一貫した立場に基づき、韓国側に建設的な対応を求めていく考えを示した。[nL4N24W16M]
一方、韓国大統領府の高官は「現在、韓国、日本、米国の間でさまざまなルートを通じて問題解決に向けた取り組みをしている」と記者団に説明した。
韓国外務省は、康京和外相が8月1日午前にバンコクで河野太郎外相と会談する予定であると明らかにした。
康外相は、バンコクに向けて発つ際、記者団に対し、日本の輸出規制について「日本の規制の不当性をはっきり指摘し、止めさせる必要がある」と述べた。
*内容を追加しました。

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