北朝鮮、再び短距離弾道ミサイル発射 前週に続き=韓国軍

[ソウル 31日 ロイター] - 韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が31日早朝、計2発の短距離弾道ミサイルを発射したと明らかにした。北朝鮮は25日も短距離弾道ミサイルを2発発射している
合同参謀本部によると、ミサイルは前回と同様に北朝鮮東部の元山付近から発射された。韓国軍は、追加発射に備えて状況を監視しているという。
合同参謀本部はミサイルが約250キロ飛行したと明らかにした。25日に発射されたミサイルと類似しているもよう。
韓国の康京和外相は記者団に「北朝鮮の行動は軍事的緊張の緩和に寄与しないだけでなく、対話機運の維持にも役立たない」と強調し、ミサイル発射の中止を求めた。
米ホワイトハウス、国防総省、国務省からのコメントは得られていない。
在韓米軍の報道官は「北朝鮮によるミサイル発射の報道は承知している。引き続き状況を見守る」とコメントした。来月開始する予定の米韓合同軍事演習を実施するかどうかとの質問には回答しなかった。
<新型ミサイル>
韓国国防省の当局者は、初期段階の推定としてはこの日発射されたミサイルは前週のものと類似している可能性があるが、細部についてはまだ分析中とした。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は25日に発射したとされる新型短距離弾道ミサイル「KN23」について、低高度の滑空と跳躍型の飛行が迎撃を困難にしていると述べている。[nL4N24Q5HC]
韓国の鄭景斗国防相はソウルで開かれた防衛フォーラムで、KN23のようなミサイルを阻止するのは難しいが、韓国のミサイル防衛システムは発射を検知し迎撃することが可能と強調した。
日本の防衛省は、日本の領域や排他的経済水域(EEZ)への弾道ミサイルの飛来は確認されていないとし、日本の安全保障に直ちに影響を与えることはないと発表。安倍晋三首相は引き続き米国などと緊密に連携していくと語った。[nL4N24W0CR]
菅義偉官房長官は、前提条件をつけることなく日朝首脳会談を目指すという安倍首相の方針に変更はないと述べた。[nL4N24W16M]
トランプ米大統領とポンペオ米国務長官はいずれも先週のミサイル発射をさほど問題視しない姿勢を示し、ポンペオ長官は外交協議継続への期待を表明していた。
一方、北朝鮮は6月末の米朝首脳会談以降、米国は米韓合同軍事演習を8月に計画することで約束を反故(ほご)にしたと非難し、合同軍事演習の実施は非核化協議を頓挫させる可能性があると警告してきた。
トランプ大統領は30日、北朝鮮の金委員長との関係は良好だとあらためて強調。ポンペオ国務長官は、国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表と同氏の新たな北朝鮮のカウンターパートが「遠くない将来」に協議できることに期待すると語った。
*内容を追加しました。

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