米の中東支援計画、パレスチナは「現実離れ」で実現不可能と批判

米の中東支援計画、パレスチナは「現実離れ」で実現不可能と批判
 6月28日、パレスチナ自治政府のムハンマド・シュタイ首相は27日、米国が中東の和平実現に向けて提案したパレスチナ支援計画について「現実離れだ」と指摘し、実現不可能との見方を示した。写真はバーレーンでの国際会議で話す米国のクシュナー大統領上級顧問。提供写真(2019年 ロイター/Peace to Prosperity Workshop)
[エルサレム/ラマラ(ヨルダン川西岸) 27日 ロイター] - パレスチナ自治政府のムハンマド・シュタイ首相は27日、米国が中東の和平実現に向けて提案したパレスチナ支援計画について「現実離れだ」と指摘し、実現不可能との見方を示した。
バーレーンで開いたパレスチナ支援のための国際会議は26日、2日間の日程を終了して閉幕した。当事者のパレスチナは米国に反発して出席を見送った。また、イスラエルの代表団も参加しなかった。
シュタイ首相はロイターとのインタビューで、米国の案が実現するとは思わないと述べ、バーレーンの会合は現実から完全にかけ離れた経済ワークショップのようなものだと批判した。
また、イスラエルでは、ネタニヤフ首相が9月の総選挙再実施を前に反対勢力の拡大に直面し、汚職疑惑問題も抱えており、パレスチナとの和平はイスラエルのメディアでほとんど取りあげられなかった。
一方、今回の会合は対イランで中東地域の協調を確認するための会合だったとの指摘もある。ネタニヤフ政権のある閣僚は「イランに対抗する地域サミットだった。中東の結束強化がみられる。湾岸諸国は安全保障上の脅威はイランだと認識している」と語った。
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