今日の株式見通し=一進一退、積極的に動きづらい 米国株高は支え

[東京 14日 ロイター] - きょうの東京株式市場で日経平均株価は一進一退の展開が予想されている。前日の米国株高は支えとなりそうだが、来週以降に米連邦公開市場委員会(FOMC)などの重要イベントを控えており、積極的に動きづらい。
日中は香港株や上海株、為替などをにらみながら上下動するとみられている。日経平均先物6月限・オプションのSQ(特別清算指数)算出日のため、寄り付き直後はボラタイルな動きとなる可能性もある。
日経平均の予想レンジは2万0900円─2万1200円。
前日の米国株市場では主要3指数が反発。中東のホルムズ海峡に近いオマーン沖で石油タンカー2隻が攻撃されたことを受け、原油価格が上昇。エネルギー株が買われ、市場全体を支援した。[nL4N23K4B4]
地政学リスクを巡る懸念は残るものの、ドル/円は108円前半と前日午後3時時点とほぼ変わらない水準で、今のところ極端にリスクオフムードは強まっていない。シカゴの日経平均先物9月限(円建て)清算値は2万1010円、大阪取引所の夜間終値は2万0990円となっており、朝方はこれを意識した水準で始まるとみられている。きょうはメジャーSQ算出日で、寄り付き後に特殊な需給要因も重なることにも留意が必要となる。
寄り付き後の売買が一巡した後は、来週のFOMCや月末の20カ国・地域(G20)首脳会議(大阪サミット)を控えて手掛けづらい展開になりそうだ。アジア株や為替の動向をにらみながら方向を探るとみられる。大規模デモの影響が懸念される香港のハンセン指数<.HSI>や、中国の鉱工業生産、固定資産投資などの発表を受けた上海総合指数などの動きが注目される。
市場からは「メジャーSQ算出日なので見た目の売買代金は膨らむが、実質的に薄商いの状況は変わらない。様々な不透明要因はあるが、売り手も少なく、株価は妙にしっかりという展開になりそうだ。プラス圏で推移する可能性もある」(SMBC日興証券の投資情報部部長、太田千尋氏)との見方が出ていた。
海外時間には米国で小売売上高、鉱工業生産などの発表がある。
前営業日終値 年初来高値 年初来安値
日経平均<.N225>      21032 22362.92 19241.37
-97.72 2019年4月24日 2019年1月4日
シカゴ日経平均先物9月限 21010(円建て)
*内容を追加します。

杉山健太郎

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