マイクロソフトの検索エンジン、中国で利用できず

マイクロソフトの検索エンジン、中国で利用できず
 1月23日、米マイクロソフトは、同社の検索エンジン「Bing(ビング)」が、中国で利用できなくなったと発表した。写真はBingのロゴ。昨年9月上海で撮影(2019年 ロイター)
[23日 ロイター] - 米マイクロソフトは23日、同社の検索エンジン「Bing(ビング)」が、中国で利用できなくなったと発表した。
同社は「現在、ビングが中国でアクセスできない状態になっていることを確認した。今後の措置を検討している」ことを文書で明らかにした。
マイクロソフト傘下のインターネット電話「スカイプ」も、2017年11月にアップルやアンドロイドの中国国内のアプリ販売サイトから削除されている。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が、関係筋の話として報じたところにによると、国有通信大手の中国聯合網絡通信(チャイナ・ユニコム)<0762.HK>は政府がビングのブロックを指示したことを確認。利用者らは23日にソーシャルメディアで、ビングの中国サイト(cn.bing.com)にアクセスできなかったと投稿した。
FTは、マイクロソフトが問題を調査中だと報じていた。
グーグルは、検閲への懸念から2010年に中国の検索エンジン市場から撤退したが、再参入を模索している。
中国サイバースペース管理局(CAC)のコメントは取れていない。
ビングは、中国国内で唯一利用できる外資系の大手検索サイトだった。マイクロソフトは、政治的にデリケートなテーマについては、中国政府の政策に従って検索結果を検閲していた。
中国の習近平国家主席は2016年以降、インターネットの規制を強化。共産党は反政府的なコンテンツの削除を目指している。
CACは23日、オンライン上の情報700万件以上とモバイルアプリ9382件を削除したと発表。同国のネット大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)<0700.HK>のニュースアプリについても、「低俗な情報」を拡散していると批判した。
*内容を追加しました。

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