ムニューシン米財務長官、人民元安巡り中国けん制=FT
10月11日、ムニューシン米財務長官(写真)は、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューで、中国の人民元が今年「大幅に」下落していると指摘し、通貨問題を「注視している」と強調した。ブエノスアイレスで7月撮影(2018年 ロイター/Marcos Brindicci)
[東京 11日 ロイター] - ムニューシン米財務長官は、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙とのインタビューで、中国の人民元が今年「大幅に」下落していると指摘し、通貨問題を「注視している」と強調した。その上で、通商交渉の一環として、通貨について中国側と協議したいとの姿勢を示した。
インドネシア・バリ島で開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議や、国際通貨基金(IMF)・世銀年次総会を前に、競争的な通貨切り下げをしないよう中国をけん制した。
ムニューシン長官は、人民元下落の背景には中国の経済問題など複数の要因があると指摘する一方、「中国が競争的な切り下げをしないよう確認したい」と語った。
オンショアの人民元相場は、3月後半に付けた今年の最高値水準から10%超下落。直近では1ドル=6.92元台で推移しており、2008年以来の安値である1ドル=7元が視野に入った。
ムニューシン長官は「人民元は今年、大幅に下落した。これには複数の要因があり、中国側と協議するのを楽しみにしている」と語り、「要因の1つは中国自身の経済問題だ」と指摘した。
長官は「通商交渉でいかなる理解に達するにしても、通貨がその一部でなければならないということを確実にするつもりだ」と明言した。
米財務省は今月、半年に1度の外国為替報告書を公表する予定。ムニューシン長官は内容への言及は控えた。
*内容を追加します。
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